お客様へなげかける疑問
〜本当に必要ですか?野菜を包む袋〜

  




冬野菜のシーズンになると、大根、人参、ふかねぎ、キャベツの出荷で我が家は一年で最も忙しい季節になります。
連日ご近所から手伝いをもらい、日曜は子どもたも総出の出荷作業が続きます。
一番人手が掛かるのが、収穫作業もさることながら、この野菜を袋に入れるという作業です。
人参の時もあれば、玉ねぎのこともあり、大根一本をこうして袋に入れる作業もあります。
理由は鮮度を保つためとか、土のついたものがお客様の手元に届いたとき、他の商品を汚さないようにお客様のご要望と言うことで、こうして袋に一本ずつ入れて出荷するのです。

この作業は数年ほど前から増えてきたでしょうか。買い物袋持参運動があちこちで聞かれるようになり、地球温暖化を憂いながらやはり一本ずつ大根を袋に詰めなければならないのでしょうか。

私たちは無農薬・無化学肥料で野菜を栽培し、その工程で土壌・水質に極力負荷のかからないように努力をする。
お客様はその意識に賛同し商品をお買い上げくださる。
土のついた野菜はその両者の意識の象徴ではなかったのでしょうか。
畑での姿をそのままお手元へ。

お客様の要望、それにお応えするのが生産者の仕事、そう思っていましたが、過度な包装は本当にお客様のご要望なのでしょうか。
「そんなのいらないわよー。ごみが増えるだけじゃない。」
あるいはそんな声のほうが多いような気がしてならないのです。
野菜以外は私も消費者です。
お肉のトレーも不必要ですし、すべて瓶入りより詰め替え用の方が使いやすい、幾重にも袋に入れられた食品は不自由でなりません。

もう一度、生産者として、生活者として「提案」することを怠ってはいけないと感じています。
食べる方と作る者、より近づけばたくさん気づき、鮮度のいいものをもっとシンプルにお届けできると思います。
どうぞ、ご意見をお聞かせください。
お待ちしています。

            2004 3・3  桃の節句の日に   山脇紀子

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山脇農園  代表 山脇義秋   (web担当)紀子
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